不動産投資のセミナーを受講して(上)

 

 

 先週の土曜日に、工務店の社長を務められる方による不動産の投資セミナーを受け ました。
 今回のセミナーでは、講師を務められた社長さんご自身の経験を交えながらお話頂いたのですが、最近の「かぼちゃの馬車」のトラブルに見られるよう不動産投資で思わぬ火傷を負うケースもみられるので、あらためて賃貸不動産について自身の経験と理解の範疇で振り返ってみました。
 そもそも賃貸不動産の価格は、大まかに運営収益から運営費用を控除して求められた運営純収益に一時金の運用益と大規模修繕費などの資本的支出を加減して求められた純収益の現在価値とする収益価格を標準として求められます。
 運営収益は、貸室賃料収入、共益費収入(共用部分に係る)、駐車場収入、その他収入(アン
テナ設置、看板等の広告施設、自動販売機設置、権利金)、空室等損失、貸倒れ損失(保証金により担保されるものとして計上しない場合あり)などから構成されます。
 これらのうち空室等損失と貸倒損失はマイナスの収益となります。
 これらについて精査するに当たり、レントロールをはじめ入居者と交わした賃貸借契約書
や賃料についての滞納の有無など現所有者や不動産管理業者からヒアリングする必要があ
ります。
 投資不動産の多くはその賃料収入については満室想定であることから、空室がある場合、
対象不動産と競争関係にある類似不動産の賃料相場のほか、地元で賃貸仲介を扱う不動産
業者から募集期間の長短についてヒアリングし、空室損失の多寡を判断します。
次に運営費用は、維持管理費(建物維持管理、警備、清掃等に必要な経費)、水道光熱費、
修繕費(入居者退去後の原状回復に要する)、プロパティマネジメントフィー(不動産の管
理業務に係る経費)、テナント募集費用等(仲介手数料、募集広告費等)、公租公課(固定
資産税、都市計画税)、損害保険料(火災保険、地震保険、施設賠償責任保険等)からなり
ます。
 これらについて精査するには、建物竣工図、建築確認通知書と検査済証、修繕履歴を現所有
者に求め遵法性の判断のほか今後の修繕費用を見積もるため建築士などの専門による判断を
求めることも必要でしょう。
 つまり、単に家賃収入や駐車場収入があって不動産業者への管理委託料や公租公課を払って
済むだけではなく、不動産購入資金を自己資金だけでなく銀行からの借り入れがあるなら、
返済原資について損益計算だけでなくキャッシュフローも考えなければならないのです。
 以上だけでも、不動産投資は決して楽なものではないと思います。何故なら、不動産賃貸業
も事業の一つですから。